適正なフォーミュラ食とは、またフォーミュラ食の適応と使用上の注意事項

PSMF療法(VLCD療法)はどのような場合に禁忌とされますか。

フォーミュラ食の適応と使用上の注意事項は表5の通りです。禁忌としては、心不全、肝不全、腎不全、妊娠などがあります。肥満糖尿病でケトアシドーシスの場合も禁忌で、精神的に不安定な状態のときも避けなければなりません。ただし、高度肥満で睡眠時無呼吸症候群による心不全患者に施行し、効果が見られた例があります。なお、PSMF療法(VLCD療法)は、安全に施行するため、原則入院にて行います。

副作用には、どのようなものがありますか。

空腹感、嘔気、下痢、便秘などの消化器症状や不整脈に加え、精神面で意欲低下、うつなどが報告されています。空腹感は導入後、数日続きますが、継続していると、訴えは次第に減少してきます。これは脂肪組織から動員された脂肪酸のβ酸化が促進した結果、ケトン体が増加し、食欲を抑制するためと考えられています。便秘に対しては、緩下薬なども考慮します。

生化学検査のなかでは、血中の尿酸が増加する場合があります。これは尿中へのケトン体排泄が増加し、尿酸排泄を抑制するためといわれています。通常、痛風等は起こしませんが、腎機能を悪化させることがあり、尿酸降下薬を投与することがあります。

表5フォーミュラ食の適応と使用上の注意事項

糖尿病がありインスリン製剤あるいはSU薬を用いている肥満症患者でも、フォーミュラ食は使えますか。

肥満症患者はしばしば糖尿病を合併するため、フォーミュラ食は糖尿病薬物治療中の患者さんに使用することが多くなります。ただし、インスリン製剤またはSU薬を用いている患者さんに使用する場合は、注意が必要です。低血糖が起こりうるからです。

一方で、うまく導入さえすれば、インスリン製剤、血糖降下薬の減量が期待できます。原則として、フォーミュラ食を一般食1食に代替して摂取する場合は、インスリン補充を半量にし、SU薬を中止します。各食前後には自己血糖測定も実施してもらい、低血糖が起きていないことを確認します。こうした方法により5kgあるいは8%程度の体重減少を行った結果、20単位程度のインスリン減量を実現できた例や、インスリン療法及びSU薬から離脱できた例が報告されています。

さまざまな類似市販品が出ていますが、どのように選べばよいですか。

フォーミュラ食は、必須アミノ酸を含む動物性主体の蛋白質やビタミン、ミネラルを十分含み、蛋白質以外のエネルギー源である糖質、脂質を必要最小限にした高蛋白低エネルギーの規格食品と言えます。現在、医学的に検証されているもの、わが国で手に入るものには、「オプティファースト」「マイクロダイエット」「オベキュア」があります。大豆蛋白のみのものや、コラーゲン含有のものなどは、適正なフォーミュラ食とはいえません。

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