術後合併症にはどのようなものがありますか?

術後合併症

減量手術の術後合併症は、次の3つのカテゴリーに分けて考えることができます(表10)。

1.高度肥満という身体的状態に関連した合併症
2.消化管を手術することによって起こる合併症
3.腹部手術であることに起因する合併症

1に関連するものに、「肺塞栓」「呼吸不全」「心筋梗塞」があります。いずれも発症すると重大な結果につながる可能性が高く、周術期には最大限の予防策を講じる必要があります。実際、肺梗塞は手術関連死亡原因の1位を占めていますので、周術期には適切な抗凝固療法が必須です。術後早期の無呼吸も要注意で、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)のある患者さんは術前から呼吸器内科にコンサルトするなどして経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)導入などを考慮すべきです。

2に関連するものとしては、「消化管出血」「縫合不全」「狭窄」「腸閉塞」などが挙げられます。いずれも生命に直結する重大な合併症であり、手術手技等の向上·工夫により減少させることが可能だと思われます。また、減量手術は消化·吸収経路を変更するため、長期的には三大栄養素だけでなく、微量元素、ビタミンなどが欠乏するリスクがあり、術式のいかんに関わらず、生涯にわたる栄養のモニタリングが必要です。

3では、腹壁やその他の部位からの後出血、創感染、腹壁ヘルニアなどが問題になります。創部関連合併症は、腹腔鏡手術では開腹手術に比べて、かなり頻度が少なくなっています。

主な術後合併症

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