脳梗塞および高尿酸血症、痛風の発症はBMIと関係があるか?

BMlと脳梗塞の発症との関係

脳梗塞は「急性に発症する脳動脈領域に対応する神経脱落症状が24時間以上持続し、頭部CTおよびMRI検査で責任病巣を確認できたもの」と定義され、診断もこれにより可能です。

BMlと脳梗塞の発症との関係は、必ずしも明確にはなっていません。しかし、内臓脂肪増加を示すウエスト周囲長やウエスト·ヒップ比が脳梗塞のリスクと関連することは、欧米や日本の久山町における疫学研究から明らかです。

予防についても肥満者の減量治療が有効であることを示す研究報告はまだ存在しませんが、米国女性を対象とした検討では、体重増加率の高い群で脳梗塞の発症率が高いことが示されており、適切な体重を維持することが脳梗塞の予防につながると考えられます。また、脳梗塞の既往がある人で、減量により再発か抑制されたとの報告も存在しませんが、脳梗塞の既往があると再び脳梗塞を起こすリスクは高く、脳梗塞の危険因子である高血圧、糖尿病、脂質異常症は減量により確実に改善しますので、脳梗塞予防では減量治療を第一に進めるベきでしょう。

高尿酸血症と痛風

高尿酸血症は、性·年齢を問わず、血漿中の尿酸溶解濃度である7.0mg/dlを超える場合と定義されます。一方、痛風は、長年にわたり蓄積した関節腔内の尿酸結晶によって起こる急性関節炎です。高尿酸血症はほかにも腎障害や骨破壊を引き起こすことがあります。動脈硬化に関しては、促進因子として確立されていませんが、尿酸の抗酸化作用で抗動脈硬化作用があるとの意見と、背景因子を含め動脈硬化促進因子になっているとの意見があります。

肥満と高尿酸血症については多くの横断的研究からBMI、体脂肪率との間に有意な正相関が存在することが明らかになっています。その機序として、肥満によりインスリン抵抗性が生じると、肝臓での解糖系が障害され、ペントースリン酸経路の活性化によるリボースの産生亢進を介して、プリン体合成が亢進すると考えられています。また、高インスリン血症により腎尿細管からのナトリウム再吸収が亢進すると、それに伴って尿酸の再吸収も亢進し、高尿酸血症が引き起こされるとされています。痛風の発症については、肥満が危険因子となるとの報告があります。なお、高尿酸血症は減量により改善することが明らかになっています。

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