肥満症食事療法を実践する場合、栄養のバランスを重視すべきだ!

微量栄養素を確保するコツは何ですか

緑黄色野菜、海藻、種実類、きのこ類と、蛋白質源である肉類、魚介類、豆類、卵類などには、鉄、亜鉛、銅、マグネシウム、マンガン、モリブデンなどが多く含まれます。吸収のよいヘム鉄をはじめ、亜鉛、鉄、銅含有量が多いのが、牛肉、豚肉、青身魚、貝類です。

微量元素を確保するコツは、蛋白質量を1日70g以上、特に赤み肉、青身魚の摂取に努めることです。加えて、緑黄色野菜は少なくとも1日100g程度とり、海藻、きのこ類、種実類の料理を1日1回程度とれば確保できます。マグネシウム、マンガン、モリブデン、セレンは、含有する食品は異なるものの、野菜、蛋白質源を摂取すれば欠乏しません。

単品ダイエットの危険性

いわゆる単品ダイエットは有効ではありません。りんご、バナナ、ヨーグルトなどの特定の食品ばかりを食べる単品ダイエットが好ましくない理由は、単品で必要な栄養素を十分に備えた食品は存在せず、長く続けると、ビタミン、ミネラル、あるいは蛋白質の欠乏状態に陥るからです。単品ダイエットを行う場合でも、それ以外の食事で必要な蛋白、ミネラル、ビタミンを十分とることが条件となります。

かつて、絶食療法が行われたことがありましたが、その後、心筋障害を起こすリスクの高いことが報告されており、極めて危険ですので、決して行ってはなりません。

アルコールの摂取目安量

「健康日本21」では、摂取目安量を純アルコールで1日平均20g、女性や高齢者、アルコールの分解能力が低い人などでは、より少ない量が望ましいとしています。アルコール量の計算は、製品の量(ml)×[度数(%)÷100]×0.8(アルコール1mlの重さ0.8g)ですから、濃度5度のビール500ml中には20g含有します。アルコール20g相当量は、25度の焼酎で1OOml、14度の日本酒で180ml、13度のワインで200ml程度です。なお、エネルギーの計算は、アルコール1gが7kcal、糖質量1gが4kcalですから、ビール500mlの場合は、アルコール20g×7kcal+糖質15.5g(3.1g/100ml中)×4 kcal=202kcalとなります。

患者さん自身が記入を行う食事調査

記入法には秤量記録法と目安量記録法がありますが、実際にはすべて秤量するわけではなく、一部は目安量で記録することが多いことと、個人、栄養素によって日間変動があることなどから実態を正確には把握できません。日本人の成人女性では、習慣的な摂取エネルギー量との誤差を±5%以内にとどめるには調査日数が15日必要である、と試算されています。栄養素や年齢によっても異なりますが、調査日数が短いほど誤差範囲が広がります。国民·健康栄養調査でも申告誤差、過小申告·過大申告があるといわれています。

特にエネルギー摂取量の過小申告は、男性11%程度、女性15%程度に上り、肥満度が高いほど過小申告の傾向にあることも報告されています。こうした食事記録調査の誤差を少なく、また負担を軽減する方法として、デジタルカメラを用いることも一法です。ただし、実際の量を明確にするため、目盛りのついた方眼紙等を敷き、食事を撮影することと、また、より正確度をあげるための聞き取り調査は欠かせません。

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