肥満症の運動療法、運動強度の選択や運動量を定量化すること

激しい運動と軽い運動では、どちらを行うべきですか。

運動

運動強度は5段階(1:かなり楽である、2:やや楽である、3:ふつう、4:ややきつい、5:かなりきつい)に分けられますが、肥満症患者には、1~3が推奨されます。体力低位の人にとっては、3の強度を継続していけば、体力回復や体力増進の効果も期待できます。筋力の強い人はレジスタンス系(自重負荷、バンドやフリーウエイト、マシンなどを用いた筋力トレーニング)、筋力の弱い人は持久力系·ダンス系の運動(リズム体操、ステップエアロ、ウォーキング、ジョギングなど)に取り組み始めるとよいでしょう。まずは、始めること、そして継続することが大事です。

運動を始めてもらうコツは何ですか。

肥満者は一般に運動が苦手です。したがって、運動を始めること自体が難しい課題です。運動に対する個人の考え方や好み(志向)を聞き出し、かつ現在の健康状態や職業といった条件に適合する運動方法を患者さんと一緒になって見つけることです。

運動することが苦痛でなく、体調の改善が実感できるように、可能なことから少しずつ始められるように上手に導くことがコツです。

運動量を定量化することはできますか。

運動を定量化(歩数、カロリーなどで表示)することは可能です。歩数計を用いれば、1日の歩数や一定時間内の歩数を定量できます。ただし、消費エネルギーは歩数からも推定することはできますが、概して正確ではありません。エネルギー計算のためには、身体の動きを感知するセンサー(加速度計)を内蔵した活動量計を用いるとよいでしょう。歩数計より比較的正確に、消費エネルギーを推定でぎます。

また、各運動の強度(METsと呼ばれる目安指標)を示した表を用いれば、運動時間と体重から、消費エネルギーを簡易に推定することができます。計算式は、消費エネルギー(kcal) =l.05×METs×運動時間(時間)×体重(kg)です。

ほかにも測定器具を使わない方法としては、運動時間と自覚的運動強度(RPE)の積、歩行距離とRPEの積などから、単位のない運動量を割り出すことが可能です。体重が異なる場合、これらの積に体重を掛けることも正確性を高めるよい方法です。

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