減量方法という肥満症治療法が行われている場合、具体的なやり方は?

肥満症治療に有効な方法―減量方法

肥満症治療は、患者さん本人の食事療法、運動療法の実施に依存せざるを得ないところに難しさがあります。

最初の1~2ヵ月は、肥満の評価、合併症に関する医学的検索と同時に、生活歴、成育歴、家族構成などをよく聞き、どこに問題があり、どこを修正すべきかを探ります。病状説明もわかりやすく丁寧に行い、その過程で信頼関係を築きつつ、減量方法を提示し、主体的に取り組んでもらうようにします。

この際、体重の日内記録表の作成依頼は大変役立ちます。1日4回測定してもらうのが原則ですが、朝·夕の2回でもよく、結果をグラフ化すれば、その変動要因についてたどれます。通常、体重は朝が最も減り、夜間は約0.5~1.0kg増加して最も重くなります。本人は、何をどのくらい食べればどのくらい増え、また減らせばどのくらい低下するかが、自然と分かってきます。自分の行動観察ができるようになり、食生活の工夫も可能となります。来院日には、必ず記載状況をチェックすることが大切です。

減量効果と修正

減量効果については、減量、不変、増量の3通りに分けることができます。減量ができた場合は、評価、賞賛し、継続につなげます。不変時には、食習慣のあり方、仕事(忙しさ具合など)やストレスの状況を聞きだし、減量目標の再設定と新たな食事メニューの提示などを行います。

体重増加時には、過食になったときの生活習慣、精神状態などを聴取します。また、職場や家庭におけるストレス要因などにも言及します。そこで、改めて食事、運動などの修正事項を提示し、本人の納得を図りながら実行に移してもらいます。なお、多くの例でストレスに対応できない状態が続くことがあり、そうした場合は、家族や職場関係者に協力を求めることもあります。

そして、十分な減量が得られない高度肥満例には、肥満外科治療の選択も出てきます。しかし、術前、術後も内科的サポートとメンタルサポートが必要で、長期にわたるフォローアップ体制を整えておく必要があります。

リバウンドしてくる場合

いったん、減量ができても、リバウンドしてくる場合もあり、そうしたときには、行動の振り返り、目標の再設定などに戻ります。最も忌むべきは、医療スタッフが失望あるいは非難をしてしまうことです。リバウンドは、ある程度当然のことと受け止め、再度、患者さんを奮い立たせるための工夫を考えることが大切です。この繰り返しを根気よく長期にわたり行っていくことが、肥満症診療の基本となります。この間に、患者さん自身が、減量で健康回復に加え、 精神的に何らかの満足、あるいは、自信、自己効力感の向上を実感できると、体重安定、リバウンド防止の重要なきっかけとなります。

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