患者さんの内面を理解し、適切な支援を行うことが重要である

肥満症患者がのんきで無頓着に見える場合

肥満症患者のなかには、肥満に至る過程において精神的苦痛を食べることによって解決してきた人がいます。一見、のんきで無頓着であっても、隠された精神的苦痛の程度は、潰瘍性大腸炎患者の苦痛などと同等と言えるかもしれません。治療に際しては、表面的な印象に騙されることなく、 患者さんの気持ちに寄り添おうとする姿勢が一層求められます。

肥満に対して低い問題意識を持つ肥満症患者が多い

肥満症患者の多くは、肥満に対して問題意識が低く、行動が変わりにくい傾向があるため、無理に変化を求めると、態度を硬化させ、患者·医療者関係が悪化することがあります。それは、自信がなく、傷つきやすく、ストレス耐性も低いためと理解すべきです。肥満症患者の代表的な性格特性の一つに「ハイラムダスタイル」が報告されていますが、これは自分にとって不快なものを無視、否認するという心理的防御反応です。

医療者は傾聴·共感的態度で臨み、内面の理解を深めながら、達成可能な目標を一緒に立て、小さな成功体験を積み重ねていく関わり方が求められます。病状や予後についての説明も、ある程度信頼関係が築かれ、患者さんの警戒心がやわらいだ段階で、ツールを使用するなどしてできるだけわかりやすく伝えるとよいでしょう。

患者さんの内面を理解し、適切な支援を行うためのチーム医療とは

肥満症の治療には多職種による集学的アプローチが欠かせません。内科医、外科医、看護師、管理栄養士、理学療法士に加え、精神科医、臨床心理士などのメンタルへルスの専門職、メディカルソーシャルワーカーなどの社会福祉の専門職などでチームを結成し、患者さんが抱える多面的な問題に対処する必要があります。定期的にカンファレンスを開催し、チーム内での情報共有、職種間での意見交換を積極的に行うことが大切です。

性格傾向などを含めた患者プロファイルをベースにした「健康管理ファイル(体重のグラフ化記録)」を作成し、統一された方針のもとに患者さんに接すると、信頼関係が構築され、治療効果の向上につながります。

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